公共料金とは? クレジットなど支払い方法別のメリット・デメリットを紹介
公共料金についてくわしく解説します
公共料金とは
公共料金とは、どんな料金のことをさしているのでしょうか。公共料金は生活に必要なインフラ設備を利用するために支払うべき料金です。
消費者庁によると、公共料金とは「国会や中央政府、地方公共団体などの公的機関が、水準の決定や改定に直接関わっているサービスの総称」と定義付けられています。税金や社会保険料はサービスではないので公共料金にはなりません。また、インターネット料金や携帯電話の料金も公共料金に含まれません。
以下の表に、代表的な公共料金を分類別にまとめました。
分類 | 例 |
光熱関連 | 電気代、都市ガス代 |
交通関連 | 鉄道運賃、バス代、タクシー代、航空運賃、高速道路料金 |
通信関連 | はがき、封書、固定電話料金 |
教育関連 | 国公立学校授業料、教科書 |
公衆衛生関連 | 水道代、診察台、介護料、入浴料 |
一般行政 | 登記手数料、自動車免許手数料、印鑑証明手数料 |
その他 | 公営・たばこ |
上記のとおりいろいろな料金が公共料金に含まれますが、生活していくうえで公共料金といった場合は、「電気代、ガス代、水道代」といったライフラインをさすことが多いです。
本記事では、特に指定していない限り、公共料金をこれら3種類の料金をさす言葉として解説を続けます。
金額は国や地方自治体によって決められる
消費者庁の定義している公共料金の金額は、次の4つの方法で決められています。
これらの決定方法別に料金を分類すると、以下のようになります。
決定方法 | 例 |
国会や政府が決定するもの | 社会保険診療報酬、介護報酬 |
政府が認可するもの | 電気料金、都市ガス料金、鉄道運賃、バス料金、高速自動車国道料金、タクシー運賃、郵便料金(第三種・四種) |
政府に届け出るもの | 電気通信料金(固定電話など)、国内航空運賃、郵便料金(第一種・二種) |
地方公共団体が決定するもの | 公営水道料金、公立学校授業料、公衆浴場入浴料、印鑑証明手数料 |
ここで注目したいのが、地方公共団体が決定する料金です。公営水道料金とは水道代のことを指しますが、水道代が地方自治体によって金額が異なることは知らなかったという人も多いのではないでしょうか。
また、公立学校の授業料も地方自治体によって異なります。地方自治体がどのような教育体制を目指していきたいのかがダイレクトに料金として反映されますので、これから引っ越しを考える人は意識しておくといいでしょう。
支払わないと生活できなくなることも
公共料金に含まれる電気やガスは生活をする上で不可欠なものであり、毎月支払う必要があります。支払期日を過ぎても支払いが確認できなかった場合、まずは督促状が届きます。
督促状はその名の通り「支払期日が過ぎた料金の支払いを命ずる書類」のことですが、この時支払わなければいけないのは、支払いが遅れている料金だけではありません。各供給会社によって別途定められている“延滞利息"も支払う必要があります。
<延滞利息の例>
督促状が来ても支払わないと、各供給会社で定められた日数を経過した段階でライフラインが止められてしまいます。
供給停止されたライフラインは、請求されている金額を支払わない限り復旧することはありません。公共料金は期日までに余裕を持って支払うようにしましょう。
公共料金の支払い方法
公共料金の支払いは4つの方法から選べます。どの方法でも問題ありませんが、それぞれメリットとデメリットがあるため、自分にあった支払い方法を選ぶようにしましょう。
振込用紙による支払い
公共料金の振込用紙による支払いとは、供給会社から郵送される振込用紙をコンビニエンスストアや郵便局などの窓口に持っていって、現金で支払う方法です。
<メリット>
<デメリット>
口座振替による支払い
公共料金の口座振替は、事前に供給会社に対して自分の支払口座を指定しておくことで、毎月自動的に口座から公共料金が支払われる支払い方法です。
<メリット>
<デメリット>
クレジットカードによる支払い
公共料金のクレジットカードによる支払いでは、供給会社にクレジットカード情報を登録することで、毎月の公共料金が指定したクレジットカードによって支払われます。
<メリット>
<デメリット>
"d払い"や"PayPay"などスマホ決済による支払い
"d払い"や"PayPay"といった、スマホ決済サービスでも公共料金の支払いが可能です。請求書に記載されているバーコードをアプリで読み取ることで、いつでもどこでも支払えるのが魅力です。
<メリット>
<デメリット>
公共料金の平均金額は?
毎月支払う公共料金をできれば安く済ませたいですよね。ここでは、統計局のデータをもとに公共料金の平均金額を世帯人数ごとで紹介します。自分の支払額と比較してみましょう。
一人暮らしの場合
一人暮らしの公共料金の月間平均額は以下の通りです。
種類 | 2020年 | 2019年 | 2018年 |
電気代 | 5,791 | 5,700 | 5,852 |
ガス代 | 3,021 | 3,012 | 3,104 |
上下水道料 | 2,172 | 2,120 | 2,142 |
直近3年で大きく変動することはなく、合計しておよそ毎月1万円が平均という結果になっています。
二人暮らしの場合
二人暮らしの公共料金の月間平均額は以下の通りです(統計局のデータ上は2.95人として記載)。
種類 | 2020年 | 2019年 | 2018年 |
電気代 | 10,671 | 10,825 | 10,765 |
ガス代 | 4,729 | 4,852 | 4,760 |
上下水道料 | 5,255 | 5,044 | 5,104 |
公共料金とは何かを理解してきちんと支払おう
公共料金は、電気代や水道光熱費など、生きていく上で必要不可欠なサービスに対してかかるものです。そのため、支払わなければ暮らしていけなくなってしまうほど大事なものということを理解しておきましょう。
また、公共料金は毎月支払うものですので、自分が支払いやすいと思う方法を選ぶことがおすすめです。クレジットカード払いやスマホ決済払いなど、近年では支払い方法も増えてきています。自分の生活スタイルにあった支払い方法で、延滞なく支払うようにしましょう。