「北海道の海産物を支援して」 届いたのは粗末な品 詐欺まがい商法の被害相次ぐ
中を開けてびっくり
購入者「だまされた」
===業者と記者の一問一答===
「価値観の差ある」
【記者】河北新報です。○○○○(電話相手の業者名)をかたった詐欺のような商売について取材、問い合わせをしている。いつ頃からクレームが来ているのか。【業者】クレームですか。購入者によって価値観の差がある。ゼロはあり得ない。多少はある。「おいしかった」という声も聞く。【記者】住所はどこか。【業者】札幌市北区―。【記者】そこは別の会社の住所になっている。【業者】建物の中にいろいろな業者が入っている。【記者】クレームはどれくらい来ている。【業者】1割も来ていない。【記者】商品は「2万円相当」と言っているが、本当か。【業者】どういう意図で、こういうことをしているのか。【記者】私に相談した人によると、○○○○(電話相手の業者名)に注文したことがないのに(勧誘の)電話がかかってきている。住所も知っている。どのように情報を入手したのか。【業者】いろいろな店舗を回っていた。その時に購入した方か、過去の購入履歴か。【記者】店舗とは。【業者】物産展とか。インターネットの購入とか。【記者】○○○○(電話相手の業者名)として入手した情報ではないのか。【業者】○○○○(同)として。【記者】相談者は物産展に行ったことがない。【業者】何か買ったのではないか。僕は最近入ったばかりで分からない。ぶっちゃけ。経営者でもない。ただの電話番。【記者】電話番だとしても、ここで商売をしている。【業者】僕自身、仕事はしている。【記者】いつごろから商売をしているのか。【業者】分からない。途中で入っただけなので。【記者】あなたは、いつから。【業者】答える義務ない。
「答えたくない」
【記者】商品について、クレームが出ていて、説明しないのは不誠実な気がしないか。【業者】文句があるときは、クーリングオフ対応しているので問題ない。【記者】クーリングオフの文書を見た。文字は書いてあるけど、高齢者では読めないくらいの明るさの字だ。金色。それ以外の文字は黒で書いてあるのに、どうしてここは金色なのか。【業者】知らない。文書を作っていない。【記者】見えにくいと思わないのか。【業者】僕は見える。【記者】ところで名前は。【業者】名乗るつもりはない。【記者】問い合わせが来た時に名前も名乗れないのか。【業者】あなたに言いたくない。【記者】◇◇(業者の責任者と思われる男)さんは、どういう立場の人なのか。【業者】話しがしたいなら、こっちに来て話して。【記者】行ってまで話すことではない。【業者】話すことはない。【記者】大事な話をしているのだけど。【業者】何で、ため口なのか。【記者】ため口とか言われてもしょうがない。【業者】はあ。【記者】「はあ」て、それをため口と言う。【業者】何で俺はあなたに敬語を使わなければいけないのか。【記者】同じことを俺に言わせないでください。【業者】話すことない。【記者】クレームに誠実に対応できないのか。【業者】あなたからのクレームではない。購入者からのクレームなら対応する。【記者】どういう対応を。【業者】クーリングオフで構わないので、着払いで送ってください。【記者】私に相談をくれた人が電話した時は「担当者がいないので対応できない」と言われ、連絡が取れないままクーリングオフの期日が過ぎた。【業者】新型コロナウイルスの感染者が出た。【記者】コロナが理由でクレーム対応ができないというなら、いつ、どの地域で感染者が出たのか説明できないのか。【業者】ここ1カ月くらいでコロナで体調が悪い人が出た。【記者】退院しているのか。【業者】念のため休ませている。【記者】あなたは、経営者なのか。【業者】会社として。【記者】今も休んでいるのか。【業者】部署が違うので分からない。【記者】部署はどれぐらいあるのか。何部と何部があるのか。【業者】配送と…(声が小さく聞き取れない)とか。【記者】社員は何人いるのか。【業者】言う必要ない。【記者】答えられないだけではないのか。【業者】答えられる。答えたくない。【記者】あなたたちの商売に疑いの目が向けられていて、それに対する説明ができないのであれば疑いが強くなるだけだ。
「めんどくせぇな」
【業者】もう、いい。めんどくせぇな。【記者】そのまま書きますよ。取材に「めんどくせぇな」って答えたと。【業者】電話する気をなくす。内情を知らない。【記者】知っている人は。【業者】いない。【記者】いつまでいない。【業者】今はいない。【記者】看板出して商売しているのに責任者がいないのか。【業者】留守している。【記者】店に問い合わせの電話をしているのに「いない」とか「どこの部署か分からない」とかでは言い訳にしか聞こえない。【業者】(沈黙)【記者】給料をもらっていて、この態度で電話に出て社長から怒られないのか。【業者】あなた以外にはちゃんと対応する。【記者】(購入者から)電話が来ても電話に出なかったり、担当が違うとか言ったりして、折り返しの返事をしていない。【業者】それは僕たちが…(聞こえない)認めますけど。【記者】購入者の人はクーリングオフの期間を過ぎて諦めた。ベニザケの値段はいくらなのか。【業者】セットで売っている。一個一個の値段は分からない。【記者】複数の業者によると、1000~2000円程度だと言っている。【業者】僕は商品を発送しているだけ。【記者】どういう経緯で採用になったのか。【業者】それも言わなければならないのか。【記者】疑いの目で聞いているので。【業者】知り合い。【記者】知り合いに頼まれたのか。【業者】知り合いが会社を立ち上げた。それに入った。【記者】一緒に経営しているのと同じことではないのか。【業者】僕は商品を詰めるだけ。
「うそついてない」
【記者】いつから商売を始めたのか。その経緯を知っているのではないか。【業者】詳しいことは知らない。【記者】一緒にやっているのではないのか。【業者】最初から一緒にいるわけではない。【記者】あなたは、いつからやっているのか。【業者】先月くらいから。【記者】被害を訴えている人も先月購入した。クレームの電話を受けたことはないのか。【業者】(商品を)返したいという電話があれば、(購入者側も)返していた。【記者】今まで何件ぐらい返したのか。この1カ月でクレームは何件あったのか。【業者】詳しくは把握していない。【記者】新型コロナで大変だから助けてほしいといって営業していないか。【業者】うそはついていない。商品は送っている。詐欺でも何でもない。クーリングオフの書類も入れている。何も問題はない。書類を入れなかったり、押し売りだったり、商品を入れなかったとかで疑いの目を向けられるなら分かる。購入者が納得して購入している。【記者】それならクーリングオフの文字が見えにくいのはなぜなのか。【業者】(見にくいかは)人によって違う。【記者】複数の人に見せた。高齢者だけでなく、若い人も「読めない」と言っている。【業者】ならば、変える。【記者】あなたの名前は。【業者】僕は…佐藤です。【記者】佐藤、何さん。【業者】□□(名)です。【記者】記事にする予定だ。【業者】その件に関しては上に相談する。【記者】相談して、電話いただけるのか。【業者】分からない。【記者】それは相談とは言わない。【業者】報告。【記者】報告するだけか。【業者】はーい。どうするかは上の者が決めるので。【記者】いつまでも待っていられない。すぐにでも電話いただかないと。【業者】はーい。【記者】それでは、失礼します。
折り返しの電話
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