「携帯電話はガンの原因になる」は本当か? 押さえておきたい放射線の知識
携帯電話や電子レンジはガンの原因になるか?
マイケル・アランダ氏:多くの人が、携帯電話がガンを引き起こすのではないかと心配しています。これはあまり驚くにはあたりません。なぜって、あなたの頭のすぐ隣で放射線を発する機械を持っているのですよ。
ひどいアイデアだとは思いませんか?
それに万が一携帯電話の放射能が有害になる可能性があるとしても、研究結果によると、それにより人体に悪影響が及ぶことはないのです。
携帯電話を使うと、電波塔を経由する際に無線周波数またはRF放射線と呼ばれる放射線が飛ばされます。「放射線」という言葉は実際に、それに電磁スペクトラムという、あるタイプのエネルギーがあるゆえに使われているのです。
電磁スペクトルは低い周波数のものから高いエネルギーのものまであります。ラジオや電子レンジは低い種類で、ガンマ線やレントゲンは高い種類です。電磁放射能を、エネルギーを基にした特定の周波数の波であると考えるなら、これを理解する助けになるでしょう。エネルギーが強ければ、周波数が高くなるというのです。
電磁波は波を打つときに、原子にぶつかり、それにより原子にエネルギーが移ります。その波が十分に強いエネルギー、つまりたくさんのエネルギーを持っている場合、電子をノックアウトできるだけの十分なエネルギーを原子に移すことができるのです。
電子をノックアウトできるほどの電磁エネルギーは電離放射線と呼ばれ、これはあなたの細胞の科学的結合を崩壊させ、DNAにダメージを与えるのです。言葉を変えるなら、これが発ガン性の種類のものです。
電磁エネルギーが科学的結合を崩壊させるだけの強いエネルギーを持っていない場合、それは非電離放射線と呼ばれます。非電離放射線が原子にぶつかっても、電子をノックアウトするには至りません。
ですから細胞にダメージを与えることもなく、ガンを引き起こすこともないというわけです。放射がいかに強力でも、それは同じです。電子をノックアウトする能力はその周波数にかかっており、放射能の強さとの関連はありません。
ちょうど電子レンジも同じ原理です。あなたの電子レンジがいかに強力だったとしても、それが電離放射線を放出することは決してありません。電離放射線の周波数はその上のレベルになるからです。