auの新料金プラン「povo」は留守番電話サービスが使えないって本当?
2021年春からスタートした、大手キャリア携帯会社の格安プラン。従来のプランでは基本料金の中に含まれていた付帯サービスがない分、月額の利用料金が抑えられるのがメリットだ。auの格安プランpovoの場合、追加料金を支払うことで「トッピング」と呼ばれるオプションが利用できる。本記事ではpovoで利用できるオプションの内容や、従来のプランで利用できた留守番電話などのサービスの有無について解説する。
povoでは留守番電話が使えない
はじめに、povoの基本プランで利用できないものや、含まれていないものを具体的に見ていこう。まずは、povoでは留守番電話やキャリアメールが使えない点を理解しておこう。
料金は安いものの一部使えない機能も
無駄なサービスを省いたことで実現した低額な基本料金がpovoの魅力ではあるが、povoへ移行することでいくつか使えなくなるサービスがある。例えば、端末の購入代金や修理代金が割引になる「アップグレードプログラム」や「auスマートパス」は継続して適用されるが、月額基本料金が割引になる「スマートバリュー」や「家族割」は適用対象外。
キャリアメールも使えない
キャリアメールとは、スマホを契約する際に与えられるメールアドレス。ドコモなら「@docomo.ne.jp」、ソフトバンクなら「@softbank.ne.jp」、auなら「@ezweb.ne.jp」がアドレスに含まれるメールのことだ。
今までこれらのキャリアメールでWebサイトやアプリなどに登録している人は、povo移行後、アカウントにログインができなくなるため移行前にGmailやYahooメールなどのフリーメールへの登録変更を済ませておこう。
トッピング(オプション)はあるが、留守電設定はできない
povoのトッピングには、電話をよくかける人向けの「5分以内通話かけ放題」「通話かけ放題」、データをたくさん使いたい時向けの、「データ使い放題24時間」「データ追加1GB」の4つのトッピングが用意されている。しかし、留守番電話サービスに対応したトッピングは現時点ではなく、留守番電話機能は利用できない。
留守番電話機能が使えないpovoでどう乗り切ればいい?
povoでは留守番電話機能が使えないものの、「留守番機能サービスがないと困る」という人も少なくないはず。ここでは、いくつかの対処法を紹介する。サービスが使えないことを知らずにpovoの契約をした人や、使えないことを理由にpovoへの移行をためらっている人はぜひ参考にしてほしい。
着信転送機能を使う
povoは「着信転送機能」に対応している。着信転送とは電話がかかってきた時に、登録した別の電話に転送する無料サービスのこと。「転送の条件」を設定することができ、例えば、かかってきた電話に出られなかった場合や圏外もしくは電源が切れているときの着信、通話中の着信などを転送可能だ。ただし、この方法の場合、転送先となる電話を用意しなければならないデメリットがある。
IP電話アプリを使う
「NTTコミュニケーションズ」のIP電話アプリ、「050plus」などを活用するのも一つの方法。050plusとは、月額利用料330円で050から始まるIP電話番号を持つことができるアプリ。AndroidやiPhone、iPod touch、iPadの端末に対応している。
先述した着信転送機能を利用し、転送先を050plusのIP電話に設定しておけば、電話に出られない時音声ファイルが添付されたメッセージが届くため、すぐに留守番電話の内容を確認できる。アプリ内に蓄積できるメッセージ件数は20件で録音時間は90秒。7日間の保存が可能だ。
他にも楽天モバイルが提供している通話アプリ「SMARTalk」は、月額使用料が無料で利用できる。保存期間は050plusと同じ7日間だが、蓄積件数や録音時間は050plusより少なめだ。
留守電機能が必須の人におすすめの他社の格安プラン
今回一斉にスタートした格安プランpovo、ahamo、LINEMO(旧softbank on line)の3つは、すべて留守番電話サービスに対応していない。そこで、最後に同じような価格帯で留守番電話サービスが使えるキャリアや格安スマホ(MVNO)を紹介したい。
楽天モバイル
楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」は毎月のデータ利用料で月額使用料が決まるワンプラン制。データを使わない月の月額使用料を抑えられる上、20GB超過した場合は無制限でどれだけデータを使っても月額使用料は3,278円。無料で留守番電話サービスに対応している。
UQモバイル
auのサブブランド「UQモバイル」でも留守番電話サービスが利用可能だ。ただし、留守番電話サービスを単体で使うことはできず、通話中に新たに別の人を呼び出し3人で同時に会話できる「三者通話サービス」、指定した番号の相手からの通話を「お断りガイダンス」に接続できる「迷惑電話撃退サービス」と併せた418円のパックに申し込む必要がある。
文/oki