「妻には勝ったつもりだったのに…」10歳年上の上司と「略奪婚」した36歳女性の“大誤算”(亀山 早苗) | マネー現代 | 講談社(1/4)
10歳年上の上司・智史さん(46歳・仮名=以下同)と「運命の出会い」を果たし、逢瀬を重ねるようになった明代さん(36歳)。智史さんは既婚者だったものの、妻とはうまくいってない様子だったのは<【前編】「この人は私のものだ…」10歳年上の上司に“運命”を感じた36歳女性「略奪婚」の決意>で詳述した通り。それなら「奪っても構わない」と明代さんが考え始めたころ、「秘密の関係」に綻びが見え始めたのだった……。
彼の妻が殴りかかってきた
つきあって1年、ふたりの関係は智史さんの妻の真紀子さんにバレた。夫の様子がおかしいと感じた真紀子さんが携帯からメッセージのやりとりを見てしまったのだ。
Photo by iStock「妻って、夫を大事にしていないのにいざ夫が他の女性に惹かれていると知ると、自分の立場を振りかざしてくるんですよね。どうせ怒るなら自分の夫に怒ればいいのに、真紀子さんはいきなり私に電話をしてきて怒鳴り散らしました。『あなたが智史さんを大事にしていないからでしょ』と私も言ってやりましたけど」
突然の妻対恋人の闘いが勃発。智史さんは最初は両方をなだめたりすかしたりしていたらしい。だが発覚から半年、気持ちがおさまらなかった真紀子さんが、会社の入っているビルの前で明代さんを待ち伏せしていて事件が起きた。先に手を出したのは真紀子さんだ。明代さんを見つけて殴りかかってきたのだ。
「倒れそうになったので、私は彼女の髪をつかんで。そこから取っ組み合いのけんかになってしまったんです、路上で。今思うと激しすぎますけど、あのときは必死でした。おそらく彼女も必死だったんでしょう」
ぼろぼろになりながら明代さんは逃げた。これ以上、会社の前で騒動を繰り広げたくなかったからだ。
「実はその様子を智史さん、見ていたんです。彼が追いかけてくれたのは私だった。勝ったと思いました。当時はそうやって些細なことで私が勝った、奥さんが勝ったと一喜一憂していたような気がします」
智史さんが「妻には明代と別れたと言ってある」と言ったとき、明代さんは彼に幻滅し、「じゃあ、本当に別れよう」とつぶやいた。
「すると彼は、明代はそんな軽い気持ちだったのかと怒りだして。だったら離婚してよ、あなたが離婚さえしたらすぐにでも一緒になれるんだからと言い争いになったりもしました。ある意味で極限状態に置かれて、私は本音で彼にぶつかりました。
彼も本音をさらけ出してくれた。何も捨てる気がないくせにとか、あなたには愛がわかってないとか、私もけっこうひどいことを言いましたけど、彼はそれで燃え上がったみたいですね」