北村有起哉『ヤクザと家族』制作陣による新ドラマ『ムショぼけ』主演 | マイナビニュース マイナビニュース マイナビ
北村有起哉 (C)ABCテレビ
同作は、映画『ヤクザと家族 The Family』(21年)で所作指導を務めた小説家・沖田臥竜氏の自伝的体験をベースにした同名小説(9月7日 小学館文庫から発売)を原作にしたドラマで、沖田氏は監修も務める。プロデュースは、映画『新聞記者』(19年)で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞後、『ヤクザと家族The Family』など数々の話題作で脚光を浴びる気鋭の若手映画監督・藤井道人氏。長年の刑務所暮らしを経ての出所後、世の中の変化やスピードについていけない“ムショぼけ”状態にある元ヤクザの男を描く。
5,000万円の報奨金と自らの組をもたせてもらう事を条件に敵対する組織の組長襲撃を実行したヤクザ・陣内宗介(北村)。しかし刑務所に入った途端全ての約束を反故にされ、破門。家族にも見放され全てを失ってしまう。14年後晴れて出所した陣内はカタギの世界で生きていく事を決意するが、コンビニのレジ袋は有料、居酒屋は全面禁煙、そもそもスマホって何? とすっかり様変わりしてしまった世の中に困惑。そんな陣内の前に現れた見覚えのある1人の男が現れる――。
作品の舞台は人情味あふれる関西きっての下町・尼崎。撮影は今年6月にオール関西で実施し、関西人には馴染みの深いスポットがたくさん登場する。北村は全編関西弁に挑戦。追って発表される共演陣にも、関西出身の俳優・芸人を中心に個性派キャストが勢ぞろいする。
北村は『ヤクザと家族The Family』では怖いヤクザの兄貴分を、映画『すばらしき世界』(21年)では現実主義の真面目なケースワーカーを、はたまたAmazonプライムのCMでは、妻想いの良き夫を好演している実力派の名優。義理と人情に厚く、家族想いだけど不器用……懸命に生きる40代の元ヤクザを愛嬌たっぷりに演じる。今回のオファーに「この歳になって、初めて連続ドラマの主役をやらせていただく事になり、恐縮さと気合いが入り乱れております」と語り、役どころについて「浦島太郎のように、時代の流れに面食らいながらも、この主人公は喜怒哀楽をストレートにさらけ出し、家族に支えられながら、なんとかしがみついていきます」と説明。「クセのあるヒトしか出てこない尼崎ワールド! とくとご堪能くださいませ」と呼びかけた。
原作者の沖田氏は「怒りも、悲しみも、喜びも、驚きも全て、観た人が『分かる分かる』と言いながら最後にはクスッと笑ってもらえるのではないでしょうか。これまでにはないドラマになった自負があります。ありきたりな人々の究極な優しさを懐かしさと共に堪能していただければ幸いです」とコメント。
アベラヒデノブ監督は「初めて沖田先生の原作を読んだ時、笑いが止まらなかった! 主人公が、おっちょこちょいの頑張り屋さんで、愛しくてたまらないのだ! だが、彼は元ヤクザ! 14年もムショにいた畏怖と愛嬌が嵐の如く入り乱れる難解な男を北村有起哉さんは、裸の汗まみれで壮絶に演じきった! ムショぼけは、彼の代表作になった! ……はず(土下座)である!」と自信を覗かせる。
企画プロデュースを手掛けた藤井氏は「映画『ヤクザと家族 The family』でご一緒した時から『いつか沖田先生の小説をドラマ化したい!』という願いが今回叶って感無量です」と経緯を話し、「『ムショぼけ』は『人がやり直す』という事について描いたドラマだと思っています。不寛容なこの社会の中で、もがきながらも奮闘していく北村有起哉さんをどうぞお楽しみに」とアピールした。