多彩な健康管理機能と大容量バッテリーを搭載したスマートウォッチ「HUAWEI WATCH 3」の買い得度
コロナ禍の現在、多くの人が自身の健康管理に気を使って生活している中で、注目を集めているのがスマートウォッチという製品群です。
というのも、スマートウォッチには多くの場合健康管理機能やワークアウトモードが搭載されており、スマートフォンと連携することで体の状態を簡単に確認することができる製品が多いという特徴があります。
そこで今回は、2021年8月に発売したばかりの「HUAWEI WATCH 3」を実際に試し、気になる健康管理機能に加え操作性や使用感について紹介していきます。
5万380円から購入できるHUAWEI WATCH 3に価格以上の価値はあるのか!?
HUAWEI WATCH 3にはバンドのデザインが違う2つのモデルが用意されています。黒を基調とし、手触りの良いシリコン製のベルトを採用した「スポーツモデル」は5万380円、銀のメタリックボディに高級感のある革ベルトを採用した「クラシックモデル」は5万4780円となっています。(価格は公式HP準拠)
5万円越えのスマートウォッチとなると、なかなか手を出しにくいのも事実でしょうが、高級感のあるデザインや機能、安心の健康管理機能やバッテリー性能などを見るとそれだけの価値があるようにも感じられました。では、具体的に製品のレビューをお届けしていきましょう。
HUAWEI WATCH 3のディスプレイは1.43インチの有機ELで、スマートウォッチとしては比較的大きめな印象です。ディスプレイ部は丸型を採用しており、一般的な腕時計とそん色ないデザインとなっているので、普段から腕時計を着用している人であれば違和感なく使えるでしょう。
大画面ディスプレイながら、装着感としては比較的コンパクトに収まっています。これはベゼルの部分が極端に細く設計されているためで、アプリや通知は画面いっぱいに表示できます。解像度も466×466と比較的高いため、視認性も十分な印象。本体素材にはステンレススチールとセラミックを採用しており、高級感のある仕上がりも魅力です。
数日間使用していて印象的なのが、ディスプレイが比較的大きいにも関わらず本体は約54g(ベルト含まず)と軽量なため、腕が疲れにくい点です。腕時計は基本的に日中着けっぱなしにする製品ですし、スマートウォッチの場合は睡眠時の健康状態を管理するためにも1日中着けることが珍しくないため、疲れにくさは大きなポイントでしょう。
ディスプレイの右側面には上部に竜頭、下部にボタンがそれぞれ1つずつ配置されています。竜頭はワンクリックすることでアプリ一覧が表示でき、回転させることでスクロールの操作も可能となっています。下部のボタンは任意のアプリを設定するとワンタップで起動することができ、初期状態ではワークアウトモードが起動します。
冒頭でも触れた通り、多くのスマートウォッチには健康管理機能が収録されており、本製品もここにこだわられています。基本的には、ディスプレイ裏に搭載されているセンサーから様々な数値を計測しています。
近年のスマートウォッチとしては標準的な心拍数の計測や1日の歩数、消費カロリーや睡眠の質を計測する機能は当然収録。血中酸素常時測定機能も使用可能になっています。
体表温度計測の画面
前世代と比較して、HUAWEI WATCH 3から新たに収録された機能に体表温度測定機能があります。あくまで「体温測定」とは別の機能ですが、定期的に測定することで体の状態を確認するのには十分な機能でしょう。
また、もしもの事態に備えて転倒検知機能も搭載されました。HUAWEI WATCH 3を身に着けた状態で転倒すると緊急モードに切り替わり、ボタンを5回押すことで救急サービスに通報するようになっています。一定時間操作がない場合には、事前に設定した連絡先に一報が入るようになっています。
その他、コロナ禍の現状に合わせて手洗い検知機能もアップデートにて対応予定。手洗いの動きと時間を自動的に検出し、20秒以上洗っていることを検知するとアラートが鳴って終了の合図をしてくれるとのことです。
ワークアウトモードは、屋内外のスポーツに対応した17のプロスポーツモードに加え、85のカスタムワークアウトモードを搭載。本製品にはGPSが搭載されているため、ランニングやウォーキングのルートを計測することも可能です。
スマートウォッチを使うにあたって気になるポイントの1つがバッテリー性能なのではないでしょうか。普通の腕時計に慣れている人であれば、毎日充電するのは面倒と感じるのも当然です。
HUAWEI WATCH 3には2種類のバッテリーモードがあります。高いパフォーマンスが発揮できる「スマートモード」では約3日間、超長時間バッテリー持続モードで使用すれば約14日間の使用が可能となっています。
超長時間バッテリー持続モードであっても、心拍数モニターや睡眠モニタリングといった機能は利用可能。週に30分のBluetooth通話や90分のワークアウト、メッセージ通知50件などを想定した状態で約14日間となっており、機能が大きく制限されるわけではありません。
充電は購入時に同梱される「無線充電クレードル一体型USBケーブル」で行うほか、Qi規格でのワイヤレス充電にも対応しています。
本製品は5ATMの防水性能に対応しています。これは水深50メートルでの耐水性を示しており、プールや海の浅瀬で水泳する際にも使用できる安心の性能です。
また、HUAWEI WATCH 3には本体に2GBのメモリと16GBのストレージが搭載されており、Wi-Fiに接続することで直接アプリをインストールすることも可能。
アプリのインストールは「HUAWEI AppGallery」から行います。対応しているアプリ数はまだまだ少ない印象もありますが、今後徐々にアプリ数は増えていく予定なので、期待して待ちましょう。
使い勝手は最強!? ネックはやはり価格?
メモリ/ストレージを搭載したHUAWEI WATCH 3は毎日充電する必要がないバッテリー性能に加え、体表温度測定などにも対応した健康管理機能、高級感漂うディスプレイなど使用していてストレスを一切感じない盤石の仕上がりです。
気になるのはやはり5万380円~という販売価格でしょう。スマートウォッチとしては比較的値の張る製品ではありますが、使い勝手が良くデザイン性も優れた腕時計と考えれば高すぎるわけではないのかもしれません。実際に手に取るとまた印象が変わるかもしれないので、購入を検討している人はぜひ実物に触れてみてください。
取材・文/佐藤文彦