「過剰な気遣い」による忖度が、 チームの生産性を低下させる 手強い上司にも有効な、 相手にスムーズに「依頼」するコツ
「過剰な気遣い」は、絶対に生産性を落とす
堀口友恵氏(以下、堀口):ありがとうございます。じゃあ、続いてのテーマに移っていきたいと思います。今回、管理職へ伝える時のテクニックということで、書籍『トップ5%リーダーの習慣』についてお話しいただきましたが、現場でがんばっている社員の方々もいっぱいいらっしゃると思います。
そういった方々が、管理職に対して伝える際に意識する行動とか、越川さんの過去の経験も踏まえて「こういうことをすると上司とうまくいく」みたいなことをお話しいただけるとうれしいなと思います。
越川慎司氏(以下、越川):ありがとうございます。別に管理職の肩を持つわけではないんですが、コロナで一番大変なのは『課長2.0』にならなきゃいけない管理職なんですね。だって、労働時間が一番増えているのは管理職ですからね。日本と韓国は、90パーセント以上がプレイングマネージャーなので。
昼はプレーヤーで、夜や土日はマネージャーですよね。一般社員の方々は、そういう人たちに話しかけづらいのが正直なところなんですよ。部下から上司に対しても、伝えるじゃなくて「伝わる」を目指すのもありますし。パワハラ法とかもいろいろありますので、今はお互いに気を遣いすぎちゃっているんですよ。
過剰な気遣いは絶対に生産性を落とすんですよ。だから、心理的安全性を担保してくださいね。僕と前田さんは、どっちかと言えば管理職を変えようという感じですが、もし変わろうとしている管理職に声をかけるのであれば、声をかけやすい関係性を作ったほうがいいですよね。
上司が怖いと思ったら、1on1で上司との共通点を1つ見つけてください。共通点があるだけで、圧倒的に心理的安全性の確保の仕方が変わってくるんですね。ラーメン好きとかサッカー好きとか何でもいいですが、共通点を見つけると話しかけやすいです。その土壌を作った上で、「今、ちょっといいですか」と話しかけるのがいいですね。