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04/11/2022
池上彰さんが「20歳の自分に教えたい」と語る、投資の超キホン |FinTech Journal
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池上彰さんが「20歳の自分に教えたい」と語る、投資の超キホン
日本でも、ようやく「貯蓄から投資へ」と舵を切る人が増えてきました。投資というと、損をするリスクもつきもので、そのマイナスイメージを引きずっている人もいるのではないでしょうか? もちろんリスクもあるのですが、今はそのリスクを正しく使いこなせる金融リテラシーが大切になっています。一方で、「学びたいけど難しい」「専門的でわかりづらい」という声もあります。そこで本記事では「投資のきほん」について、わかりやすさで定評のある池上彰さんが司会をつとめる「池上彰のニュースそうだったのか!!」(テレビ朝日系 全国ネット 土曜よる8時~放送中)で放送した内容をまとめてお届けします。
執筆:池上彰+「池上彰のニュースそうだったのか!!」スタッフ
執筆:池上彰+「池上彰のニュースそうだったのか!!」スタッフ
■池上彰1950年、長野県松本市生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、NHKに記者として入局。さまざまな事件、災害、教育問題、消費者問題などを担当する。1994年4月から11年間にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。わかりやすく丁寧な解説に子どもだけでなく大人まで幅広い人気を得る。2005年3月、NHKの退職を機にフリーランスのジャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活動。2016年4月から、名城大学教授、東京工業大学特命教授など、9大学で教える。おもな著書に『伝える力』シリーズ(PHP新書)、『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズ(角川SSC新書)、『なんのために学ぶのか』(SBクリエイティブ)など、ベストセラー多数。■番組紹介最近大きな話題となっているニュースの数々、そして今さら「知らない」とは恥ずかしくて言えないニュースの数々を池上彰が基礎から分かりやすく解説します!ニュースに詳しい方も、普段はニュースなんて見ない、という方も「そうだったのか!」という発見が生まれます。土曜の夜はニュースについて、家族そろって学んでみませんか?
<目次>- 投資ついて基礎の基礎から解説
- 株でお金が増える仕組み
- 株は企業がお金を集める方法の一つ
- 投資信託のこと、ちゃんと理解している?
日本人はこれまでお金は銀行に預ける人が多く、それが長年の習慣になっていました。しかし近年、投資を考える人が増えています。 投資とは、将来のお金を増やすために現在の資本(お金)を投じることです。最近は投資をする若者が増えているというデータもあり、2022年度からは高校の家庭科で投資の基礎を教える授業が始まります。家計管理の視点から、自分のお金をどうやって運用するかを日本でも教えるべきだということで、投資についても扱うことになりました。 投資というと「失敗すると痛い目に遭う」「安易に手を出すのは怖い」といったマイナスイメージを持っている人も多いと思います。それはその通りなのですが、一方、投資によってそれなりに(中にはものすごく)お金を増やしている人がいることも事実です。 投資でお金を増やしたいと思ったら、正しい知識を持つことが大前提になります。投資といっても株、不動産投資、投資信託、NISA、iDeCo、FXなどいろいろありますが、それぞれどんな仕組みで何が違うのか、あなたは理解していますか。 いよいよ高校の授業でも学ぶことになる投資について、まだやっていない人にもわかるように基礎の基礎から解説します。 数ある投資の中でも一番有名なのは、何といっても株です。では、株に投資するとどうしてお金が増えるのでしょうか。 その仕組みは極めてシンプルです。ある会社の売り上げが伸びて大きな利益が出そうだということになれば、その会社の株を買う人が増えて株の値段は上がります。逆に、経営に失敗して赤字に転落しそうだと多くの人が思えば、株は売られて株価は下がります。会社の業績は良くなったり悪くなったりの波がありますから、株価が下がったときに買って、上がったときに売れば、その差額が儲けになるわけです。 企業ごとの株の値段である株価は毎日変動しており、この株価の動きを見て上手に売り買いすればお金が増えるのです。 但し、いつもうまくいくとは限りません。これから株価が上がると思って買ったのに、予想が外れて下がることもあります。買ったときよりも安い値段で売れば、儲かるどころか損してしまいます。 株の売買にはいろいろなルールがあることも知っておきましょう。 株はいつでも売り買いできるわけではなく、取引ができるのは取引市場が開いている間だけです。日本の場合、原則として午前9時から午後3時までと決まっています(昼休憩あり)。 また、値段が下がったから早く売りたいと思っても、買ってくれる人がいなければ売れません。買い手を探しているうちに値段が下落の一途をたどり、損失が膨(ふく) らむこともあります。見方を変えれば、「値下がりしているから」と株を売りに出して売れてくれれば、それは誰かが買ってくれたということです。値下がりした局面で株を買って、これで儲けようと考えている人がいるということにもなりますね。 株の投資で儲けようと思ったら、やはり経済の勉強をして株価に影響を与えるいろいろな要因について知ることが大切です。さらに、その会社がどんな仕事をしていて、この先利益が出そうかどうかも調べる必要があります。そういうことを知らずに、ただ単に「良さそうだから」という理由で、会社の名前だけで買うのはとても危険です。 そのほか、株を持っていると特典が付いてくることがあります。これについては第1章で説明しました。配当金と株主優待でしたね。特に、会社が毎年利益を出して順調に成長していると、株主は何年も続けて高い配当金を受け取ることができます。しかも、その場合株価は年々上がっていくので、高値が付いたところで売れば、安く買って高く売ったことになり、多額の売却益が手に入ります。これが株式投資の魅力です。【次ページ】株は企業がお金を集める方法の一つ一覧へ
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