LGの最新スマートウォッチはAndroid Wear、そしてスマートフォンを追い抜く
(写真:LG Watch Urbane LTEにはSIMスロットとNFC(近距離無線通信)が搭載されている)
スタイリッシュな外観のスマートウォッチ、LG Watch Urbaneが明らかとなってからわずか数日後、LGはセカンドモデルを発表した。LG Watch Urbane LTE はAndroid Wearを搭載したLG Watch Urbaneとは異なり、ソフトウェアはWebOS上で実行され、携帯電話に接続する必要は全くない。SIMは端末内に内蔵されており、電話の着信や発信が可能だ。
単独で動作するスマートウォッチは、これまでも発売されていた。有名なのはSamsung Gear Sである。だが、高速4G LTE接続を可能にしたのはこの製品が初めてだ。その外観は、LG G Watch Rにヒントを得たLG Watch Urbaneに非常によく似ている。
Android Wearを搭載しないスマートウォッチをLGがリリースしたことは驚くべきことではない。過去12か月にわたって、その情報が様々な形でリークされてきたからだ。1月のCESでは、匿名の企業幹部がウォール・ストリート・ジャーナルに対し「(スマートウォッチという)より市場を支配できるような分野の周辺で、私たちは徐々にエコシステムを構築しようとしています」と語った。
LGの「ウェアラブル・プラットフォーム」
LG Watch Urbane LTEはLG初の、Android Wearを搭載しないスマートウォッチだ
グーグルの支配から逃れようとするLGの意図がどのようなものであれ、LG Watch Urbane LTEには独自のソフトウェアを開発する以外に選択の余地はなかった。なぜなら、Android Wearは接続されるスマートフォンが必要となるからだ。サムスンのGear SはLG Watch Urbane LTEにとって最も直接的な競合製品だが、それはサムスン独自のTizen OSで動いている。
LGはこの新しいスマートウォッチ用ソフトウェアを「弊社ウェアラブル製品専用に開発されたLGウェアラブル・プラットフォーム・オペレーティング・システム」と述べている。この発言において、WebOSが直接的に名指しされているわけではない。さらにLGはWebOS という観点には重きを置いていないとVergeに対して語っている。しかし、同社が言うウェアラブル専用OSがWebOSではなく、 全く異なる2つのOSの開発に取り組んでいるとしたら、驚くべきことだろう。
LG Watch Urbane LTEには、モバイル決済や識別サービスを利用できるNFC、心拍数モニターを含む健康状態のトラッキング・センサーも搭載されている。どちらのUrbaneスマートウォッチも来週のMobile World Congressでお披露目される予定だ。そこで、われわれはこのソフトウェアについてもっと知ることが出来るだろう。
快適な利用には関連製品が必要になるだろう
スマートフォンを必要としない、スマートウォッチへと飛びつくようなユーザーがどれくらいいるのかはまだ分からない。朝のジョギングのように、それが役立つような特定の状況はあるにはある。しかし1.3インチしかないスクリーンでは、外出時には生産性の面で厳しいだろう。
独立研究機関、 Smartwatch Groupは2014年にサムスンが156万台のスマートウォッチを販売したと推定しているが、そのうちGear Sの販売台数がどれだけなのかは示されていない。他のスタートアップ企業も同じ戦略に打って出るようだ。Neptune Duo(未発売)も電話の発信・着信が可能なスマートウォッチとなる予定だ。
スマートウォッチによって外出先で電話や通知を受け取ったり(特にBluetoothヘッドフォンと組み合わせた場合)、ウェブ・ブラウジング、E-mailの作成、写真の閲覧など、ほとんど何もかもをすることができるようになる日が来るだろう。小さな画面サイズは致命的な短所であるが。
トップ画像提供:LG
David Nield[原文]
※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。