沿って, smartwatches 17/02/2023

有機ELで4K!! LG「55EG9600」の映像美に目を見張る

 有機ELは、液晶とプラズマが覇を争っていたフルHD時代から登場が期待されていた表示デバイス。プラズマと同じく各画素が独立して発光する自発光タイプのため視野角の制限がなく、プラズマのような予備発光が不要だからコントラスト比の高さでも圧倒するなど、画質的なポテンシャルの高さで知られていた。しかし、携帯電話などの中小型ディスプレイこそ量産化に成功したものの、薄型テレビのような大型ディスプレイでの量産化が難航し、国内メーカーも開発は行なっていたものの、薄型テレビの製品化は断念してしまった。

 そんななか、LGエレクトロニクスではついにWRGB方式による有機ELテレビの製品化を実現。昨年まではフルHD画素の有機ELテレビを本国および北米で先行して発売していたが、5月にはついに日本国内にも導入。有機ELでしかも4Kパネルを採用した最先端のモデルだ。

LG「55EG9600」

有機ELで4K!! LG「55EG9600」の映像美に目を見張る

 今回取り上げる良作は、そのLGエレクトロニクス「55EG9600」(実売価格:678,880円)。4K解像度の有機ELパネルということで、僕は3ケタ万円の価格をイメージしていたが、実際には同サイズの4K液晶テレビと比べてやや高いと程度の価格だったことにも驚いた。これは、先行して製品化していたフルHD有機ELテレビの生産で、量産におけるさまざまな問題を解決するノウハウを蓄積でき、歩留まり(製品の不良率。これが悪いと生産効率が悪化し、パネル単価を安くできない)を向上できたためだそうだ。このくらいの価格差ならば、画質に優れる有機ELを選びたいという人もいるだろう。

 WRGB方式の有機ELパネルは、RGBの三原色に、輝度を補助する白色の画素を加えたもの。RGB自体の各画素も発光色自体は白色で、パネル前面にあるカラーリファイナー(液晶テレビのカラーフィルターに近いもの)を使って、3原色として表示する仕組みとなっている。

 今回は、LGエレクトロニクスの会議室をお借りして、実際に店頭で販売されるものと同じ量産ロットの55EG9600を使って視聴を行なうことにした。