タイメックスとコカ・コーラがコラボした「時計缶」登場! 自販機で販売する理由って?
時計と清涼飲料のUSAブランドがコラボレーション
1971年に放映されたコカ・コーラのCM「ヒルトップ」公開50周年を祝して製作されたTIMEXの腕時計
まだシャッターが降りた渋谷の街を最後に歩いたのは、いったいいつだっただろう。みずほ銀行のあるA3出口から地上に出ると、ビルの間からは雨上がりの青空が広がっていて、これから出勤という若い人たちに紛れて公園通りまで出てしまった。初秋の空気があまりにも肌に心地よすぎたせいだ。【画像】TIMEXとコカ・コーラのサイケなコラボモデルの画像を見る(14枚) 発表会の受付開始時刻まで、変化激しい渋谷の街を久しぶりにぶらついて、オンタイムに指定の渋谷ロフト地下一階出入り口へ。まだオープン前のロフトに、スタッフ用の通用口から潜入。営業時間前のロフトに入るのは、休館日の博物館や美術館に入るのと同じくらいにワクワクする。 コンクリートの階段を降りて、警備員のいる受付で入館証を受け取って、これまたスタッフ用の大きなエレベーターに乗って1階へ。 エレベーターを降りると、当然そこには馴染みのあるロフトの店内が広がっていた。しかし、いつもとはまったく違うルートを通って辿り着いた店内は、営業前ということもあるのだろうが、どこかよそよそしく、まるでパラレルワールドの世界に迷い込んだようだ。●広告史に残る名作CMを記念して 朝からワクワクしながら今回訪れたのは、「TIMEX」のメディア内覧会。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、いまだコロナ対策でピリピリしているご時世。人数制限しての内覧会である。 内覧会というからには、TIMEXの新製品も当然あるのだけれど、今回は新製品よりもその販売手法の方がトピックのようだ。だから、ロフトの営業開始前に内覧会がスタートしたというわけである まず、TIMEXの新製品から紹介しよう。今回の新製品は、コカ・コーラとコラボした3種のウォッチ。いずれも文字盤のレターロゴなどのカラーリングがサイケっぽい印象なのだけれども、今回のコラボ趣旨を聞いて納得。 1971年に放映されたコカ・コーラのCM「ヒルトップ」公開50周年を祝して、TIMEXの代表的な「CLASSIC DIGITAL」「Q TIMEX」「STANDARD」の3モデルをベースに、1970年代をイメージしたスペシャルグラフィックが反映されていたのである。 さてここで、「ヒルトップ」とはなんぞや、とお思いの方も多いだろう。「ヒルトップ」とは、多様な国籍、人種の男女がオリジナルソング“I'd Like to Buy the World a Coke(世界中の皆にコーラを買ってあげたい)”を合唱するという、人種差別やベトナム戦争が泥沼化していた当時に話題となったCM(リリースから抜粋)のことである。 現在、SDGsで「多様性」について語られることが多いが、すでに50年前からコカ・コーラでは同様のメッセージをCMで流していたわけだ。50周年というアニバーサリーを、ただ過去を懐かしむというのではなく、現代の世相にリンクして、メッセージを伝えるのは、さすがTIMEXだ。
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