Engadget Logo エンガジェット日本版 第3世代iPhone SEは第2世代より安い?第2世代も値下げで併売される可能性
アップルが3月に今年初の新製品イベントを開催し、そこで第3世代iPhone SEを発表することは、ほぼ確実視されています。そのデザインは第2世代と同じくiPhone 8(2017年発売)ベースになり、見かけは変わらないと噂されていますが、新たに前モデルよりも安い価格になるとのアナリスト予測が届けられています。
まず米国の投資家向け新聞Investor's Business Dailyの報道によると、Loop Capital MarketsのアナリストJohn Donovan氏は第3世代iPhone SE 3が300ドル~という噂を聞いているとのこと。そうなると、399ドル(北米価格)の現行モデルよりも安いことになります。
かたや大手証券会社WedbushのアナリストであるDaniel Ives氏は、399ドル~の価格に変更はないとしつつも、低価格化される可能性は否定していません。もっとも、アップルは現在「2015年以降で最も強いiPhoneの買い替えサイクル」の恩恵を受けているため、価格を下げたくないと考えているとの推測も述べられています。
これに先立ち中国のテックサイトMyDriversも「初期価格は269ドル~399ドルの間で競争力ある価格設定になる可能性がある」と伝えていました。
現行の第2世代モデルが発売された直後も「購入者の26%以上はAndroidからの乗り換え」との市場調査もあり、次期SEもiPhone旧モデルからの買い換え以上にアップル製品ユーザーの裾野を広げることが期待されるはず。また中国市場では2021年第4四半期(10月~12月)の販売台数が久しぶりに1位に返り咲いたとの報告もあり、その勢いを加速させる効果もありそうです。
その一方で、現行の第2世代iPhone SEが第3世代モデルの発売後も、値下げの上で併売されるかもしれないとの指摘もあります。
アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman氏の最新記事によれば、第2世代モデルは199ドルに値下げされる可能性があるとのこと。理由の1つは、すでにアップル非正規の小売店が200ドル以下で売っているということ。それをアップル公式の定価とすれば、発展途上諸国の市場で売りやすくなるとともに、5G通信も気にせず高価なiPhone 13に興味のない顧客も捉えられるというわけです。
第2の理由は、199ドルのiPhoneでユーザー人口を広げれば、より長期的なサービス収益を生み出し、人々を自社のエコシステムに巻き込めるということ。安い第2世代SEを買ったのをきっかけに、AirPodsやApple Watchも買い足し、あるいはハイエンドのiPhoneも試してみたいと思うかもしれない、という筋書きです。
アップルが後継モデルと旧モデルを併売し続けることは。Apple WatchやフラッグシップiPhoneでも前例があることです。また第3世代iPhone SEの製品名は「iPhone SE+5G」になるとの噂もありますが、見かけは第2世代と区別が付きにくいため「5G」を差別化のポイントとする(同時に第2世代に型落ちの印象を付けない)ことは、十分にあり得そうです。
Source:Investor's Business Daily, Bloomberg